276-280
276冷やし中華ははじまっている
残暑に見舞う猛暑
暑さにだれる白い鳩
今日も元気な黒いカラス
水辺で水浴びするカモの親子
そしてはわたしは
クーラーの効いた店内で
買い物しながら涼んでいる
そうめんがようやくおわり
ひやむぎは忘れ去られ
冷やし中華ははじまっている
そしてわたしは
ラーメンを食べる
塩・しょうゆ・みそ
愛情より時間の世界で
ラーメンは回っている
わたしも回る
277アニメ録画しといて
ろくでなしな7
6ではないし
8でもない
ラッキー7というけれど
3つ揃うまで
数万円が溶けるそうだ
当たれば
1万円くらいにはなるそうだ
割に合わない
それでも行く人達は
銀の玉が好きなのかもしれない
だったら
銀魂も好きになるのかもしれない
金の玉は
持つものと持たざるものが
いるので
その中立地帯で
紛争を解決するために
自衛隊はゆく
銃を抱え
家族を置いて
手紙には
アニメ録画しといて
と書いて
278牛ではなくモーツァルト
モーとなくのは
牛ではなくモーツァルト
牛のマネをしてみたかったわけではなく
ただ言ってみただけ
それが曲となったが
ケッヘルは悩んだ末
排除した
天才に似つかわしくないと
判断されたのだ
透明な曲を
奏でたモーツァルト
枢機卿の白い髪のかつらを
机の引き出しに隠して
宗教を弄ぶ
枢機卿がモーとないたら
教えてやるつもり
279何度言ったら
ミミズがアスファルトの上で
干からびている
いつものことだ
そこは土ではないと
何度言ったら
わかるんだ
ミミズは目が見えない
手足もない
口はあるが喋れない
そして耳もない
そんなミミズに
熱せられたアスファルトは
容赦がない
そんなミミズを箒ではらって
ゴミにする
280山椒魚の真実
山椒魚は
魚ではない
なので
さかなクンは
山椒魚のことを
何も知らない
山椒魚の間で
言い伝えられている言葉がある
それはじぶんたちが昔、魚だったという話
信じるか信じないかは
山椒魚次第だが
進化論ではみな魚だったわけで
さかなクンはまだ研究不足である
山椒魚の真実を
山椒魚が信じるのは
さかなクン次第というわけで
本体と付属物を
交代させた方が良い