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【第5部〜旧世界の魔神編〜】  第2章 薬の過剰摂取

 目が覚めると、ベッドに寝せられていたが、身体は拘束されていた。

「うふふふ、お目覚めかしら?」

そう言うと、お腹に激しい痛みが走った。クチュ、クチャ、グチュと奇妙な音が聞こえる度に、耐えられない激痛が走る。

「凄いわぁ、貴女。何されているか、分かる?」

「ぎゃあぁ…い、痛いっ、痛い、痛い、止めて!お願い止めて!止めて下さい!お願いします、あぎゃあぁっ…」

「見えるかしら?これは貴女の肝臓で、こっちは腎臓。膵臓は1個しか無いんだけど、ほら?これよ」

「はぁ、はぁ、はぁ…。痛いよぉ、もぉ殺して、死なせてよぉ」

「うふふふ、無理なのよ。だって貴女、死なないんだもの。撃ち殺したはずなのにすぐに息を吹き返したわ。どうなってるのかと思って、生きたまま臓器を抜いてあげたのよ。そしたらねぇ?素晴らしいわぁ。抜き取った直後に、再生していくのよ。臓器売買も貴女1人居れば、全て解決ねぇ。大儲けだわ」

そう言うと、彼女は私の肺を掴んで引き摺り出した。

「あははは、それに貴女が苦痛で歪む姿を見ると、オーガズムに達するの。私、さっきからイキっぱなしよ。もう、びしゃびしゃだわ。下着を脱ぐわね。舐めて綺麗にしなさい。そうしたら、ちょっと疲れたから休憩で臓器抜くの止めて、あ・げ・る♡」

あまりの激痛から逃れる為に、素直に従った。

「そうそう、良い感じ…。もっと舌を使いなさい!あぁーんっ、そう、そこよ、気持ち良い。そこっ、そこっ、あはぁんっ」

我慢出来ずに私の顔の上で腰を振って来た。

「あぁーっ。イクっ、イクっ、イっちゃう!」

ビクッ、ビクッと痙攣すると腰の動きを止めた。

「はぁーっ、はあっ、はぁ、はぁ…良かったわ。貴女の事、気に入ったわ。私の愛人になるなら、可愛がってあげるわよ?勿論、この地獄から解放してあげる。どうする?」

私は考える事なく、頷いた。

「うふふふ、じゃあ今度は貴女の番ね」

下着を下ろされ、下半身を丸出しにされると、舌を這わされた。

「うっ…、はぁ、はぁ…うぅ…」

「我慢しなくて声を出しても良いわよ?ここには誰も来ないから…」

突然、ドアを蹴破られる音がして、6体の化け物が入って来た。

「キャア!何っ?何なのよ!」

 銃を手にして撃ちまくったが、数には勝てず押さえ込まれると腹を食い破られ、手足を食いちぎられて、苦しみもがいてもまだ死ねずにいた。化け物達のうち1体が私の方に来ると、拘束を解いてくれた。

「あ、ありがとう…」

状況が飲み込めず、理解出来ないでいると、美江おばさんが現れた。

「あぁ、なるほど。皆んな春町の人達なのね?」

美江おばさんは頷いた。

「ねぇ、何で春町の人達がこんな姿になったのよ?何をしたの?」

女性職員は、苦しそうにうごめいていた。

「答えてくれたら楽にしてあげるわ。でなければ、もっと苦しむのね」

「性転換薬よ…と、投与の…限界を超えると、そうなった…。軽い者は…意識が…、重い者は…人喰いに…」

女性職員はそこまで話すと、瞳孔を開いたまま動かなくなった。

「性転換薬、私達も友梨奈と毎日何度も飲んでいたわ。私や友梨奈も…」

 薬の効き目には、個体差があるのかも知れない。馬鹿だった。薬は飲み過ぎると毒になるではないか。砂糖だって1度に15㎏も摂取すると致死量に達する。春町の皆んなは、薬の過剰摂取でこうなってしまったのだろうか?

「大丈夫…きっと、元に戻る方法があるはずだわ…」

自分自身に言い聞かせて、勇気を奮い立たせた。この研究所の建物の中には、立ち入りが禁止されている場所がいくつくある。そのどれかが、薬品を製造していたり、薬品の研究をしている部屋に違いない。元に戻る研究も当然しているはずだ。

 私は地下への階段を降りて行った。

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