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第十八話「ペットピックアップ」

異世界侵略はさておき、ペットである。(*´∀`*)




-1-



 『異世界侵略デーーースッ!!』


 神様にそう言われて真っ先に思い至ったのは、宗教の普及をお題目に使った侵略行為である。中世の世で良く行われていたアレだ。

 何故か神様のイメージがフランシスコ・サビエル……じゃなく、カブラル的なエセ外人になってしまったが、咄嗟にしたイメージであって他意はない。まあ、彼らにも言い分はあるだろうし、実際に現地で布教する役目だった宣教師が何を考えていたかはともかく、彼らを派遣したお偉いさんたちに侵略の理由付けの思惑がまったくなかったはずはないと思っているので、イメージ的にはそう間違いではないだろう。異論は認めるが議論する気はない。

 つまり、神様の言葉をそのまま受け取るならば、俺に期待されているのはその宣教師の役割という事になる。侵略対象は異世界で、別の神を信仰しているか、そもそもそんな概念すらないような地域に出向いて教えを説き懐柔、後から来る実質的な武力を展開させるための橋頭堡となるべしと。

 はっきりいって、世界から見ればちょっとアレな宗教観を持つ現代日本人には荷が重い仕事といえるだろう。ひょっとしたら、世界で一番向いてない人種である可能性すらある。自信を持って宣教出来ると断言出来る日本人が、果たしてどれくらいいるというのか。

 ましてや、過去の体験から俺はそっち方面にはあまりいい印象を持っていない。神様と直接会っているから超常の存在がいる事は認めざるを得ないし、だからこそ流れに身を任せて使徒なんてやっているわけだが、本来『宗教』という存在は俺にとって忌むべきもの、あるいはトラウマと呼び起こすものなのだ。……果たして、そんな俺にそんな役目が務まるのだろうか。




「異世界侵略デーーースッ!!」


 自信がないのならとりあえずモノマネから始めてみようと、叫びながらゴブリンを撲殺してみたが、やはりしっくりこない。

 ……当たり前だ。いつの間にかピノキオ的な鼻を持つエセ外人風なイメージになっていたが、ウチの神様はそんな言い方していないし、当時蛮行で有名だったポルトガル人冒険家さんたちだって棍棒振り回して現地人を撲殺してたわけではないだろう。当時の事に詳しいわけではないが、いくらなんでももう少し文明人っぽい行動だったはずだ。……日本でも寺とか焼いてるし、自信はないが、多分。

 ひょっとしたら当時の人種差別者さんたちからしたら、黄色人種などこのゴブリンと似たような認識しかなかったのかもしれないが、それならそれで恐れ入る。俺もその精神を見習って、暴力を背景にした宣教活動を……。


「いや、ねーよ」


 侵略の先駆けを演じるなら、背景の武力をチラつかせる砲艦外交の砲が欲しいなとか、天然痘の付着した毛布を使うなら俺がまず種痘しないととか、意味不明な方向に思考が向いたところで根本的な間違いに気付いた。

 そもそも宣教とは何かから考えてみれば、神の教えを他者へ広める事だ。それは神話に代表される神のバックストーリーを伝えるだけでなく、本質的にはその宗教が持つ教義を伝える事になる。つまり、どんな目的があるかは別にしても、宣教師として立ち回るには最低限その宗教の教えが存在する事が大前提で、教義すら良く分からない神様を信仰しなさいという宣教師はいない。神様の存在を証明出来る分有利に感じるが、ウチには宗教が本来持っているべき基礎教養としての教義が一切存在しないのだから、宣教としては根本から破綻している。

 ここまでで俺が神様から言われた教義っぽい言葉など、『ガチャを回すのです』くらいのものだ。とりあえずガチャ回しておけば衣食住の問題は解決します的な投げっぱなしジャーマン的な言葉を布教したところで、現地の人たちには何言ってんだこいつ的な目で見られてしまう事だろう。これがガチャではなく、動画実況だったとしても同じだ。

 困窮してる土地にガチャマシンを持って行って、さあ回すのです的な発想なら、物資的な意味でなら救いはあるだろうし、実際信仰してもらえるだろうが、神様がその構図を想定している気がまったくしない。それをやるなら、別に俺がこんな事しなくても問題はないからだ。全裸で棍棒持ってゴブリンと殺し合わせるよりも、もっと神様が素晴らしいものである事を刷り込んだほうがよっぽど目的に合致するだろう。

 使徒である俺が神様の事を大して信仰していないのも問題だ。どちらかといえば、それは上司と部下の関係に近い。超常の存在に対する敬意や畏怖は感じているものの、少なくとも絶対視はしていない。


 つまり、異世界侵略云々はいつもの端的に言い過ぎた説明であって、その裏側にあるものはまったく別のものなのだろうという答えに行き着く。大体、あの神様が簡潔で直接的な言葉で以て説明するわきゃないのだ。

 別に宣教師役をやれと言われるならやってもいいが、俺はその裏にあるものを知らなければならない。売り込むモノを良く分かっていない営業は当然のように失敗するのだから。時々、まったく商品の事が分かってないのに契約取ってくる化け物もいるが、それは例外だ。俺はそんな超人営業マンではないのだから、期待されても困るのである。

 とはいえ、そういう目的であると聞かされただけで、今のところ具体的な指令はない。いずれなんかソレっぽい事を命令されるかもしれないという心構えをしておけばいいだろう。ここまでの流れ的に、断る事は不可能という前提でだ。



 アレから神様が帰るまでに色々質問したが、異世界侵略のインパクトが強過ぎて、はっきり言って良く覚えていない。というか、この一日は色々あり過ぎて脳が処理し切れていない。普通の営業マンが、ある日突然死んで神の使徒になり、全裸でダンジョンを徘徊してモンスターを撲殺、ひたすら謎のガチャを回していたら平行世界に行きました、なんて理解が追いつくはずはないのだ。これがたった一週間の出来事である。

 だから、色々考え事をするために、こうして散歩がてら一階でゴブリンを撲殺するのも間違ってはいない。こんな事をやっているから蛮族思考に偏ってしまうのかもしれないが、仕方ない事なのである。

 罠がある二階や三階に降り立って攻略するには不注意が心配になるが、一階なら散歩気分でも大した問題にはならない。時々遭遇するゴブリンも、思考の深みにはまらないためのいいアクセントだ。殺し合いである以上、戦闘に意識を集中させるべきなのだろうが、今更こいつら相手に全力戦闘もないだろう。


 そんな余裕のある状況だから、というわけではないが、俺はゴブリンたちを見る視点が変わっている事に気付いた。

 何も考えず、目の前の動くモノに向かって来るゴブリン。本能だけで動いているだろうが、こいつらだって基本的に生物として物理法則に従った動作で行動している。

 殺したら消えて時々カードになる意味不明な存在ではあるが、殺す前であれば観察する事で様々な情報を得る事が出来る。呼吸、筋肉の動き、視線の動き、ちゃんと観察すれば何をしようとしているのかの予測は容易だ。単純であるが故に紛れが少なく読み易い。実に練習台としてふさわしい相手である。

 おそらく、九十九世界で待雪と対峙した経験が俺を変えた。

 何気ない動作一つ一つには意味があって、それらの情報は動作を組み立てるためのパーツとして統合され、結果的に戦闘行動へと反映される。こうして観察すれば、相手の行動がある程度予測出来ると知った。もちろん待雪のような達人めいた動作は出来ないが、その麓には立てた気がしないでもない。少なくとも、登るべき山へ繋がる道くらいは見えた。

 彼女が重視していたのは、呼吸。生物以外ではまた違うのだろうが、あらゆる動作の起点となるタイミングを掴むのにそれを重視していたように感じる。呼吸にしても移動にしても、動作の起点を止められれば何も出来ない。このゴブリンだって、良く観察し、行動する手前で軽く阻害してやるだけで動きが止まる。


「超弱ぇ」


 相手の動きに合わせ、適当に棍棒で押し込んでやるだけで簡単に転ぶ。どこに向かって攻撃するつもりなのかも丸分かりだし、攻撃を避けた後の動作も緩慢極まる。なんなら素手でも出来るだろう。

 こうして見ると、こんなの相手に必死になっていた一週間前の俺はなんだったのかという感じだ。身体能力は低く、リーチは短く、動きは単調で遅い。俺の筋力が上がり、戦闘経験を積んで相対的に強くなっているというのもあるが、おそらくは成人男性が冷静に対処するだけで問題なく勝ててしまう相手だ。戦いの経験がない事、殺し合いである事でフィルターがかかっていただけで、冷静に相手を観察出来れば野良犬よりも弱い相手だろう。

 現代に生きていれば冷静になる事こそが難しい話ではあるんだが、これより遥か格下のもどきにすら殺された以前の俺が情けなく思えてしまう。

 相手を見るという事が如何に重要か思い知らされるな。この視点を持てただけでも、あの異世界行きの意味はあっただろう。


 そこからはひたすら実験だ。考え事をするための散歩のつもりだったが、むしろそこから目をそらすようにしてゴブリンとの戦闘実験を続ける。現実逃避ともいう。

 単に観察し、戦闘をするだけではなく、相手の攻撃をわざと受けてHPの効果を実感してみたり、組み付かれた際の切り返し方を検討したり、どこを狙えば効果的に行動を阻害出来るのかを繰り返し実験する。

 そうやって相手が息切れして実験台としても役に立たなくなったところでトドメを刺す。本格的に研究をするつもりなら、生きたまま解剖して身体構造を調べるところまでやるのだろうが、そこまでは興味ないしやりたくない。道具もないし、俺は基本的にグロいのは苦手だからだ。

 それから、しばらくは一階でゴブリン相手の戦闘訓練を続ける事にした。単にルーチンワークでやっている時とは違い、毎回何かしらの発見があるのでつい夢中になってしまったほどだ。

 本当なら、こんなクソ雑魚ナメクジ相手にするよりも二階ボスのでかいゴブリンあたりとやり合ったほうが身になりそうだが、今の精神状態を考えるならやめておいたほうがいいのは分かり切っている。それは明日以降の課題だろう。

 今日は七日目。一週間という区切りの時期もあるし、ピックアップが開始する以上に何かしらの情報はもたらされるはずだ。


「あれ、そういえばもう日付変わってたりするんだろうか」


 そう気付いたのは、やたら燃費の良くなっている体が空腹を訴えてきたからだ。

 実験に夢中になっていたから時間感覚が乏しくなっている。ステータスを開き、< Uターン・テレポート >のクールタイムを確認してみれば、ゆうに八時間ほどうろうろしていた計算になる。

 ……クールタイムを稼ぐためにセットしたままにしてあったが、時計としてみるなら結構便利であるな。


 そうして、拠点に戻るべく帰還ゲートを探し始めるが、見つかったのは更に一時間後だ。拠点に戻ってみれば、ログインボーナスのチケットがすでに降ってきた後だった。

 一応開始一週間と区切りなのに、ダンジョンの中で散歩してて過ぎてしまった。




-2-




「分かっちゃいたが、寂しい」


 スタートダッシュの一週間が過ぎてしまったため、ボーナスは当然の如く一枚だ。これでノーマルチケットは合計12枚。これがデフォである事は分かっていても、少ないと感じてしまう。

 ゴブリンからもレアドロップとして出るはずなのだが、未だ見た事がないし、ノーマルチケットの供給源は今のところこのログインボーナスだけだ。一日一枚だと一週間かけても十連ガチャ一回分のチケットすら集まらないのだから、ノーマル十連ガチャでペットピックアップを引くのは必然的に貯金していた分のみになるだろう。

 それで駄目だったら、あとはゴブリンガチャに賭けるしかないわけだが、下手にゴブリンピックアップが重複してしまう分、ペット的なゴブリンが出てしまう危険も否めない。つまり、最大のチャンスは貯蓄分の十連一回にかかっているといっても過言ではないだろう。


 というか、良く考えてみたら食料が枯渇している今、優先すべきはチケットだったのかもしれない。カロリー補給出来るものがほとんどないぞ。現実逃避で戦闘実験してる場合じゃなかった。

 仕方ないので、< のど飴 >を《 マテリアライズ 》して空腹を誤魔化す事にした。腹の足しにはならないが、カロリーは幾分か稼げるだろう。




「さて、色々確認していこうか」


 気分的にはもうペットピックアップに意識が向いてしまっているが、ここは順番に片付けていきたい。

 まずは散歩に出る前に鑑定をかけていたカードの確認だ。実は九十九世界に行く前に鑑定かけていくのを忘れていたので、結構無駄に待機時間を作ってしまっている。


< チケットチケット >

 レアリティ:アンコモン

 強化値:-

 分類:チケット

 解説:チケット確定ガチャのためのチケット。ランダムで< チケットチケット >以外のチケットが排出される。

 十連ガチャ、百連ガチャの場合、高レアリティなチケットの排出率Up!


 鑑定にかけていたのは、俺が九十九世界から帰還した際にボーナスとしてもらった意味不明な名前のカードだ。

 鑑定結果もチケットという言葉がゲシュタルト崩壊しそうな内容であるが、ようはこれでガチャを引くと別のチケットが出てくるというものらしい。それだけなら二度手間だし、単にランダムでチケットを配れよって話なのだが、まとめて使うと良いチケットが当たり易くなるという付加価値があると。……とはいえ、今のところこれを十枚以上集められる気がしないので、そのまま使う事になるだろうな。

 あと、何気に百連ガチャの存在まで明かされてしまった。……同種チケット百枚とか、どうやって集めろっていうんだろうか。人間には我慢の限界というものがあるんだぞ。


 そんな結果はさておき、クールタイムも終了しているので新たに鑑定するカードを投入する。< Uターン・テレポート >だ。

 大凡どういったものかは分かっているが、一度ちゃんとした形で鑑定しておくべきだと判断した。別の< Uターン・テレポート >が出た際も鑑定済になるのだから無駄にはならないだろう。鑑定時間は予想通り五時間。クールタイムを合わせれば十時間がこれに拘束される。長い。


 お次はガチャマシンで確認出来るニュースについて。これまでも特設サイト的な扱いでピックアップについての情報は載っていたのだが、実際にイベント開始した事で詳細情報が追加されていた。これはウインドウのバナーからも閲覧可能らしい。

 以前から公開されていたこのイベント限定ピックアップの内容に関しては特に変わらないものの、実はピックアップイベントのみの演出としてピックアップ・リーチと呼ばれるものが追加されている事が判明した。

 これは、通常の排出とは別に、低確率でピックアップ中のカードが確実に当たる権利をもらえるというものだ。先ほど鑑定結果が出た< チケットチケット >のように、この演出が出た場合は限定カードの中から抽選で一枚確定排出される。確率の詳細こそ不明だが、イベント限定カードはピックアップされている以上に当たり易くなっているというわけだ。

 リーチが出た場合の排出率は公開されていて、レアリティによって当たり易さに差がつけられているらしい。多分、通常の排出確率も似たような設定になっていたりするんだろう。


< ゴールドMANEKINEKO 黄金太郎 >:15%

< ジャイアント・ジャンガリアンハムスター ポポ >:35%

< 完全調教済ペットゴブリン 負け犬 >:35%

< 奴隷少女イーリス >:15%


 ※ユニークカードのため、二回目以降は排出済ユニットを除いた抽選になります。


 単にHRが15%、Rが35%である事は分かりやすくていいが、ピックアップが確定しても35%の割合で地雷が混ざっているのは如何なものだろうか。捉えようによってはイーリスも地雷なので、50%である。

 また、レアリティの横にユニークと付いていた事から分かるようにこの限定カード類は唯一無二の存在らしく、二枚以上重複して当たる事はないと。……それはいいんだが、それはそれで別の世界の存在説が有力になってしまうのが、俺に心理的重圧として伸し掛かってくる。この際、可愛いペットであれば限定でなくてもいいような気がして来た。心労を気にするくらいなら、普通に猫とか犬でいいよ。俺は癒やされたいんだから。


 そして、これら限定カード以外にも注目のカードが、イラスト付きでいくつか紹介されている。

 < アンゴラうさぎ >< 赤ちゃんパンダ >< アメリカアリゲーター >< マンモス(再現種) >< 手乗りペガサス >< やたら流暢に喋る九官鳥 >< 動かないハシビロコウ >< 三毛猫(オス) >< ピラニア >< ボクサーカンガルー >< 踊る妖精 >……などなど。


 ここで紹介されているのは、可愛らしいとかそういう類ではなく、希少かどうかなのだろう。ネタにしか見えないものも多いが、普通に生活していたら絶対に飼う事の出来ない、あるいは存在自体していないペットばかりだ。

 マンモスとか当たってもどうするんだよって感じではあるが、後々広い空間を手に入れられるかもしれないとポジティブに捉える事も出来る。欲しいかどうかは別にして、ひょっとしたら恐竜なんかも混ざっているのかもしれない。ここのガチャから出るものの場合、凶暴な動物でもペットとして最適化されている可能性があるし、どう頑張っても懐かないって事はないだろう。アンゴラうさぎとかパンダは普通にアリだ。戯れたい。

 あくまで紹介であって特別な扱いではないが、これらもペットカードだから当たりやすくはなっているというわけだ。


 また、ユニット/ペットカードが当たりやすくなっている他に、ペット関連のカードについても多少排出確率の補正がされているようだ。

 ここで紹介されているものだけでもペット用のケージやおもちゃ、ペットフード、専門の雑誌、ペット用の衣装やアクセサリーまでが対象になっている。それだけならペットショップや通販で購入出来るものと変わらないのだが、その他にも無限に供給されるペットフードや自動処理機能の付いたおまるなどもあるらしい。排出されるカード次第だが、俺よりもペットのほうが良い生活を送る事になりかねない充実度だ。

 単に共用として俺も使えばいいだけなのかもしれないが、ペット用のトイレを使ったりするのは色々と複雑な気分になりそうだから悩ましい話である。当ててから考えろよって話ではあるが。


 そんな感じで説明を読んで、じゃあ早速回してみようかという気分になっていたのだが……。


「なんで12時開始やねん」


 本日から開始という話だったのに、実際にピックアップが始まるのは昼からというスケジュールが最後に書かれていた。あと十時間ちょっとではあるが、その気になっていたのに出鼻を挫かれた気分である。

 どうも、週ごとに開催されるピックアップはすべて昼から開始という形になるらしい。見た覚えはないのだが、以前から公開されていたページにもちゃんと書いてあった。

 もしもこれがサイレント修正なのだとしたら、異様にリアルな運営である。大まかな設定以外自動で生成されているはずなのに、そんなところまで再現しているというのか。どこかで聞いた話だが、メンテが終わるとメンテが始まるという最悪のメンテループが始まってしまうかもしれない。

 ソシャゲに詳しくないから自信はないが、こういう時は何かしら補填があると聞いた事がある。詫びチケットとかくれないもんだろうか。……ないだろうな。スクリーンショットがあるわけでもないし、見落としじゃないですかと言われたらそれまでだ。




-3-




 というわけで、期待のペットピックアップまで時間が空いてしまった。たかだか十時間ではあるが、何もなしに潰すには厳しい時間である。

 かといってまた散歩に出る気もしないし、ガチの攻略を進めるのも変な事故を誘発しそうな精神状況である。おっぱい……マウスパッドで癒やされてもいいが、アレは魔性のアイテムだから気軽に手を出してはいけない。

 無難なのは普通に寝る事なんだが、あまり寝れる気がしない。九十九世界に行った分も含めると結構な時間起きているのに、体が睡眠を求めていないのだ。こういう場合、ムリに寝ると二時間くらいで起きてしまって更にどうしようか困るパターンである。


「余る予定のチケットでガチャでも回すか?」


 ノーマルガチャ十連を回すだけなら、余剰分が二枚だけある形になる。とはいえ、イベント開始後なら十連じゃなく普通に回すだけでもピックアップは反映されるわけだからコレはなしだ。使うにしても昼からのほうがいい。

 ゴブリンチケットなら……アリかもしれない。九十九世界に行く前で五枚、さっきの散歩でも二枚はドロップしている。十連には届かないが、ゴブリンピックアップの効果も反映されかねないイベントで使うのはちょっと不安が残るのも確かだ。ノーマルガチャが爆死した時の予備としての最有力候補ではあるが、イベントは一週間……ゴブリンチケットなら稼ぎようはいくらでもある。

 ……回すか? なんならさっきの散歩分の二枚くらい……いや、ここで二枚使うと結局全部使ってしまう流れに……それどころかノーマルチケットすら手を出しかねない危険さえ孕んでいる。その展開はこの一週間で思い知っているのだ。

 というか、特に使っても問題なさそうな< チケットチケット >ですら危険だ。ガチャを動かした時点で次を引きたくなるのは目に見えている。


「……とりあえず、< チケットチケット >は使っておくか」


 出るチケットによっては考えが変わるかもしれないし……と、九十九世界行きのボーナスである< チケットチケット >をガチャに投入してみた。

 メッセージは[ チケットチケットでガチャを回しますか ]という普通のものだが、背景がチケットだらけのものに変わっていた。無駄に凝った設定である。

 特に躊躇う要素はないので、そのまま[ Yes ]を押下。チケットだらけの背景の中、いつもの演出が始まった。




[ システムチケット ]


「……なんだこりゃ」


 排出されたのは初見の、パッと見色んな意味でとれる名前のチケットだった。鑑定にかけたいところではあるが、すでに<Uターン・テレポート >が鑑定中だ。アレは地味にレアリティが高いから鑑定時間も長い。

 普通に考えるなら、ウインドウに新たな機能を追加するとかそういう類のチケットだろうが……。これが装備やスキルなら鑑定しないと怖くて使えないが、チケットならガチャ回すだけだから鑑定必須なわけでもないなとマシンに投入し、回してみた。


[ ダンジョンニュース機能が追加されました! ]


 画面にそう表示されたが、カードは排出されない。どうやら結果が出た時点で反映されているらしく、ウインドウを開いてみればピックアップニュースの下に別枠でダンジョンニュースというバナーが追加されていた。


[ チュートリアル ]

 攻略済


[ 修練の門 ]

 最高到達層:第四層


 ■第一層:探索完了領域18%/再構築まであと7日/宝箱(0/25)/フィールドボス攻略済

 ■第二層:探索完了領域6%/再構築まであと12日/宝箱(1/48)/フィールドボス攻略済/フロアボス攻略済

 ■第三層:探索完了領域1%/再構築まであと12日/宝箱(???)/フィールドボス攻略済/フロアボス未攻略

 ■第四層:閲覧権限未入手(正規のルートで到達する必要があります)


「……ほう」


 どうやら、現在到達した層までの詳細情報を閲覧出来る機能らしい。結果オーライだからいいが、カードが排出されるわけじゃなく、こういう直接反映されるものがあるとなるとチケットの類も少し危険を感じる。呪いのような……たとえばシステムロック系の効果がないとも限らないのだ。少し迂闊だったな。

 肝心の情報に関しては、俺が大して攻略を進めていないから情報自体は少ないが……それ以上に色々判明した事が多い。

 まず、どうやらこのダンジョンの名前は[ 修練の門 ]というらしい。ガチャ太郎ダンジョンとかゴブリンダンジョンとかだったらどうすんだよって感じだっただろうが、割と普通だ。俺を鍛えるためのダンジョンという意味なら別に間違ってもいない。

 情報は各層ごとに分かれているらしく、探索済領域のパーセンテージとその層が再構築されるまでの期間、多分だが回収した宝箱の数、あとはフィールドボスとフロアボスの攻略状況について表示されている。

 第四層が表示されていないのは、注意書きの通り正規のルートによる到達でないからなのだろう。落とし穴に落ちて詳細確認出来るなら、まず落ちてみるって手をとりかねないから無難ではあるな。多分、手前の中継ポイントに到達したかどうかがフラグで、第三層の情報が公開されているのもそれが理由だろう。


「しかし、この情報だけでもツッコミどころ満載だな」


 実はこの下にも別の情報が表示されているのだが、とりあえず見なかった事にして情報を精査してみる。今日の俺は現実逃避気味なのだ。

 まず探索完了領域だが……いくらなんでも広過ぎじゃあるまいか。第二層、第三層はともかく、俺が散々さまよった第一層が18%しか探索完了していないってどういう事なんだ。加えて言うなら、宝箱もこんなに設置されていたのかって感じだ。こんだけあって俺が手に入れたのは第二層の一つだけってのも、如何にダンジョンが広いかを表しているという事なのだろう。これが再構築とやらでリセットされるのかは分からないが、宝箱の捜索メインで探索をするというのはアリかもしれない。大凡の場所が探知可能なスキルかアイテムでもあれば、考慮するべき問題だろう。第三層の宝箱情報がないのは単にボスを攻略していないからって事かな。

 再構築の時期に差があるのは、おそらく俺が到達した時期を基準にしているからという事で大した問題ではない。しいて言うなら、第四層の扱いが気になるところだが、多分12日なんだろう。

 あと気になるのは、ボスの攻略状況だ。フロアボスっていうのは、でかいゴブリンのような層の最後に待ち構えているモンスターなのだろうからこれはいいのだが……なんで第三層のフィールドボスが攻略済なのか。

 普通に考えるなら、フィールドボスとはゴブリン十六魔将の事だ。実際にアナウンスされていたからこれは間違いない。倒した個体も三体だ。

 しかし、睾丸破壊のディディーはともかく、残り二体を倒したのはどちらも第二層だったはずだ。そもそも第三層なんて、穴に落ちただけでほとんど攻略してないわけで……。


「……まさか、あいつら層ごとに配置されてるボスなのに、移動するのか?」


 確かに、最初に悪質なプロップと遭遇したのは第三層だ。それがトリガーになって移動出来るようになったという事もありえる。というか、それくらいしか考えられなかった。つまり、一度遭遇したフィールドボスは層をまたいで追跡してくる可能性があるという事で……今後はそれを前提に攻略する必要があるかもしれない。なんせこの下に表示されている情報が、この可能性をより深刻化させている事は間違いないのだ。

 ダンジョン情報の下、そこに表示されているのはニューストピックス……そう、ダンジョンニュース機能の本体とも呼ぶべき情報だった。


【ペットモンスター出現】イベント期間中、ランダムでペットを連れたモンスターが出現!

【イベントモンスター出現】イベント期間中、ダンジョン内に限定モンスター< ペットブローカー >が出現! 倒すと確定で< ペットチケット >をドロップ!

【ドロップアイテム追加】イベント期間中、全モンスターのドロップテーブルに< ペットチケット >が追加!

【金的の悪夢が蘇る!】修練の門第一層にて、ゴブリン十六魔将第一席 睾丸破壊のディディー強化復活の儀式が進行中(進行度32%)

【助けて下さい】修練の門第八層のトイレでゴブリン十六魔将第八席 腹痛のゴンベエが苦しんでいる!


「…………」


 ああ、イベント関連のニュースが多くて目が滑るかもしれないが、見逃すわけにいかないものが一つある。……これだ。



【金的の悪夢が蘇る!】修練の門第一層にて、ゴブリン十六魔将第一席 睾丸破壊のディディー強化復活の儀式が進行中(進行度32%)



「……滅ぼさないと」


 草の根分けてでもこの儀式は止めないといけない。でないと、俺はどの層の攻略中でもヤツの襲来に怯えないといけない。しかも、ただでさえ恐ろしいのに強化の特典付きだ。

 ユニークユニットだから一度倒せばそれで終わりだと思っていたのに、まさかの復活イベントが用意されているなんて。……まさか、こいつら何回殺しても復活してくるわけじゃないだろうな。

 いや、確か図鑑のレアドロップ欄にはユニットカードという記述があった。ユニークな存在である以上、こいつらのユニットカードをドロップさせて死蔵すれば復活など出来ない……はずだ。

 なんにせよ、コレを放置するわけにはいかない。他の二体はともかく、こいつだけは存在してはいけないんだ!

 あと、八層のヤツはずっと苦しんでいればいいと思います。




-4-




 マテリアライズした白菜にマヨネーズを付けて齧る。カロリー確保が目的なのでマヨはかなり多めに。

 手元にあったゴブリンチケット七枚を消費して< マヨネーズ >が出たのはカロリー的には良かったのだろうが、残念ながら俺はマヨラーではなかった。そのままボトルに吸い付くという手段はあまりとりたくなかったため、カードのまま死蔵していた残り少ない食料である白菜につけて食べているのだが、思ったよりは食えるという印象だ。正直、あんまり合う気はしないのだが、それぞれを単品で食するよりはいいんじゃないだろうか。

 カロリーといえば、実は< ガムシロップ >も当たっている。マヨネーズとガムシロップ、どちらも高カロリーの代表選手を狙える存在ではあるが、単品でそのまま食う者はあまりいない代物である。

 カロリーはないものの、一応食えるものとしては< こんにゃく >も出たが、どうしてこう望んでいないというか少しずれたものばかりが当たるのだろうか。解せぬ。


「腹は膨れても、侘びし過ぎる」


 もうちょっとこう……如何にも食事ですって感じのものが欲しい。何も高級懐石とかフランス料理のフルコースとか言っているわけではないのだ。九十九世界で食ったご飯と味噌汁のような、人間味のある食事がしたい。

 何故俺はご飯パックをミネラルウォーターの下に置いてしまったのか。触れなければ九十九花の日本人的な食欲が刺激される事もなかっただろうに。


 ちなみに、それ以外のガチャは基本的に役に立たないものばかりだった。

 < SSD(1.0TB) >、< マンホールの蓋 >、< 高級ヘッドホン >ときて、最後に< ファミリーコンピューター >が当たって、イラストを見れば四角いボタンの初期型だったため超お宝じゃねーかとか思ったりもしたが、俺が欲しいものではないのである。新品の初期型なんて存在しているかどうかも分からないようなレアモノではあるのは分かるが、別段元の生活で手に入れても即オークション行きだろう。

 あるいは、そんな無惨な結果だからゴブリンチケットのみで留まれたという考えもある。改めてガチャを回してみて分かったが、少しでも良いものが出ると次に期待してしまうのだ。チケットがないなら諦めもつくだろうが、今回のようにピックアップ目的の貯金があると手を出しかねない。チケットならあとでゴブリン倒せば手に入ると、現在の欲を優先してしまうのだ。恐ろしい。


 そんな感じでちょっとテンションが下がりつつ、いい感じに異世界侵略の問題が頭から離れ始めたので、なんとなく< 実録!猿でも分かる飛び込み営業 >をマテリアライズして読み始めてみた。読書がしたかったというよりも睡眠導入剤的な効果を狙っての事だ。こういうビジネス書もどきは読んでたら眠くなると相場が決まっているのだ。

 面白かったらそのまま起きて読み続けても良かったのだが、残念ながら四分の一も読み進めずに結局眠くなったのでそのまま就寝だ。役に立たないとかならともかく、ビビるほどに面白くないのは致命的だった。




 そうして起きてみれば、まだ昼前だった。寝起きなのにさして眠気を感じないのは、如何にこの体が高スペックであるかの証拠なのだろう。この感じだと、多分三、四徹くらいは余裕なんじゃないだろうか。

 ピックアップを待つ間、処理が終わっていた鑑定済のカードを確認してみる。クールタイムも終わっているので、入れ替えで< 簡易転送ゲート >をセットした。


< Uターン・テレポート(座標指定:■■■■■日本/東京都渋谷区■■■ビル屋上) >

 レアリティ:スーパーレア

 強化値:★★☆☆(効果時間+/■■■■)

 対象・効果範囲:自身

 発動条件・制限:任意発動

 分類:スキル/アクション/転移魔術

 解説:術者の指定した座標へ転移し、一定時間後に元の場所へと帰還する魔術。座標指定が困難なため、基本的には魔法陣や呪符などに予め記述して補助する事が多い。

 利便性において他の転移魔術に劣る部分は多いものの、距離によって消費コストが変わらない点など有用な点も多い。


「……これ、明らかに別世界の概念だよな」


 当たり前のように魔術とか言っているし、それが使われている事を前提の解説になっている。どれくらい普及しているかはともかく、比較出来る程度には有名であると。

 神様の説明を信じるなら、これが一般的に認知されている世界があって、その情報が世界を超えてガチャに流入したって事なんだろう。それはおそらく、九十九世界とも、あいつらがいたという平行世界の日本でもない、まったく別の異世界である可能性が高い。あるいは、単にゲームかなんかの設定が上手く形になっただけって可能性もあるんだろうが、そこら辺は判断が付かないな。きっと神様でも分かるまい。


 そんな事を考えながら、ストレッチをしつつ時間を潰していると、とうとう昼がやって来た。待ち望んでいたペットピックアップの時間である。

 俺の手駒はノーマルカード十二枚……のみ。十連ガチャ一回と通常ガチャ二回分だけだ。実質的にはピックアップに補正のかかる十連が勝負になるだろう。

 正確なところは分からないが、十連の補正でピックアップ対象が排出される可能性は三倍、イベントの三倍がどうかかるは分からないが、加算でも六倍、乗算なら九倍という高確率になるはずだ。加えてピックアップ・リーチはまた別に計算されるようだから期待値はかなり上がる。元の確率が分からないからどうしてもふんわりした表現にはなるが、過去の十連の体感からは結構な期待が持てるはずだ。



「よし」


 気合を入れ直す。どれだけ気合を入れようがやる事はガチャを回すだけなんだが、それくらい期待しているという事だ。殺伐として野生化しつつある俺に癒やしを与え給え。

 念ずるようにノーマルカードの束をガチャマシンに投入。ノーマルガチャとピックアップガチャの双方を選択出来るらしく、画面にはボタンが二つ表示されたが、当然ピックアップを押下した。

 ……というか、押下してしまった。心の準備が出来る前に演出が始まってしまう。いや大丈夫、演出は始まっても排出結果は一枚一枚だから問題はない。

 いつものガチャ子投球が画面へと飛んできて……期待の一枚目は? いきなりペットだったりするのか!? 期待しちゃうぞ!




[ カマドウマ コモン ユニット/ペット ]


「ペッ…………む、虫かー」


 マジでペットではあったものの、期待とちょっと……いや結構……いやかなり方向性の違うものが出てしまった。

 回す前はどんなペットでも普通に可愛がれそうだとか思っていたのだが、さすがに便所コオロギを愛せる自信はなかった。爬虫類でさえなんとかなりそうだったのに、コレはきつい。こんなモン飼うヤツが本当にいるんだろうか。ひょっとしたらいるのかもしれないが、そいつとは気が合いそうにない。


「いや、まだだ。まだ十連の内の一つ目じゃないか」


 曲りなりにも最初からペットが出たという事は、他にも出る可能性は高いという事でもある。そう信じる。間違ってもカマドウマを愛でる日常は御免だ。気を取り直していこう。

 すまん便所コオロギ、別段嫌な思い出あるとかではないが、お前は愛せない。


[ 魔法の鞍 レア ノーマル/アイテム ]

[ ドライペットフードお徳用パック コモン ノーマル/アイテム ]

[ 自動給餌器 コモン ノーマル/アイテム ]


「ま、まずい……のか?」


 二枚目、三枚目、四枚目と合っているようでなんか違う方向性のものが排出される。このなんか違う感じが俺のガチャ運と自覚出来る感じに不安がよぎった。

 くそ、確かにピックアップは反映されている気がしないでもないが、肝心のペットがいない。仮にカマドウマを対象としても無用の長物ばかりだ。鞍をつけたカマドウマとか想像したくない。カロリー補給出来そうなものが当たってはいるが、それはペット用なのだ。それを食わせるペット本体をよこせ!


[ 高級和牛ステーキ肉 コモン ノーマル/アイテム ]


「違う、そうじゃない!」


 いるかいらないか言われたら間違いなくいるし、大歓迎なんだが、今出て欲しいのはそれじゃないんだ。でも、あとで食う。生でも食う。


[ ABパンチ ハイレア スキル/アクション ]


「い、息が苦しくなってきた……」


 六枚目にしてなんか有用そうなスキルカードが出たが、それどころではない。上手く呼吸が出来ず、過呼吸気味になっている。自覚はなかったが、俺はこんなにも癒やしを求めていたというのか。

 残り四枚。……いや、ここは次の十連に賭けてチケットを集めるという方向に意識を向けて、物欲センサーの誤検知を狙うという作戦を……。


「え?」


 本当に物欲センサーが誤検知したのか定かではないが、七枚目のカードが輝き出した。これはまさか特殊演出……。



[ ピックアップ・リーチ!! ]



「おおおおおっ!!」


 画面にピックアップ・リーチの文字がでかでかと表示される。まさかの限定カードの確定演出である。つまりどれかは来る。来て欲しくないのもいるが、高確率でペット確定だ。カマドウマを愛でる必要なんてなかった。

 桃源郷に至ったが如き多幸感。お前はすでに勝っていると、あとは勝者の権利を選択するだけだと言わんばかりの演出に変な脳汁が出そうになりつつも、震える指で画面を押下した。



[ 完全調教済ペットゴブリン 負け犬 レア(ユニーク) ユニット/ペット ]



 俺は無言で顔を覆った。





まだ十連の内三枚残ってるから。(*´∀`*)

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― 新着の感想 ―
[一言] フィニッシュ技がないから発生したビーズが延々と大きくなっていくってことですよね どちらにせよ地獄
[一言] >まったく商品の事が分かってないのに契約取ってくる化け物 あー、いますね、天職は詐欺師みたいなのが。 現場で使うにはいいけれど、出世させて管理職にすると野心を持って組織全体の害のほうが多…
[一言] ABパンチだと…無双が始まるな…!
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