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Different world  作者: なつこっこ。
79/93

規格外な姉です



「なんでわかったのかと言われると……」



んんー?と人の気配を探ろうとしてみたら理解した。

魔力だわ。

なーんか魔力の動きで認識できてる気がする。

でも魔力って普通にそこら辺漂ってるんだけど、それが人の形で濃かったり薄かったり動きがあったらわかる感じ。


わかる、わかるが疲れるね!?これ見るのに魔力使ってるな!?

しかしこれは魔力を鍛えるのによい!

魔力回復用のポーションまだあったし、やっとこ。



『姉が規格外になっていってる』


「んなことないよー」



しかし魔力以外で判断するのはどうやるんだろうか……。

なんかあるんだろうなぁ。

気配察知?探索?



「図書館で調べるものがたくさん出てくるねー」


『それな』


「とりあえず……ごめんくださーい!ギルドから依頼されてきましたー!」



大きめの声で問いかけ、しばし待つ。

……あ、きたきた。

見るからにシスター!って感じの人がでてきたね!

けどなんかやつれていらっしゃいますが大丈夫かしら?



「あ、あの、依頼を受けていただけたんですね、あ、あ、ありがとうございます」


「いえいえ、井戸とりあえず見せて頂いてもいいです?」


「あ、あ、こちらです」



大人しく着いていくと裏手に急に日本の井戸だね!?みたいなのが出現。

……これ……。



「ロン毛の白いワンピースの女の人這い上がってこないよね?」


『あー……』


「若しくはお皿数える人」


『あぁー……』


「なんか住み着いたって、ホラー展開も有り得るのかしら」


「きっとくるー」


「いちまーい、にまーい……」


「あ、あ、あの」



おっと、中で仕事があるのでとシスターはそそくさと戻っちゃったけど……

なんかおどろおどろしいのよね、ここ。

こりゃあ……有り得るのでは……?

とりあえず今は昼間。

適当な小石を井戸にぽーいっと。



「……カツンって音ってことは、枯れてるねぇ」


『枯れてるなぁ』



じゃあまぁちょっくら色々お試ししましょう。

えーと……うーんと……

水を大量に流し込んでみたらどうなるんだろうか?

まずは井戸の底に土魔法でかためてみてから、水魔法……水……いやわたし水なくない?

え、応用で出来たりする?

水ね、水……この井戸を満たす……



「試していい?」


『どうぞ』


「……ウォーターフォール」



おぉー!滝だ!!

なんか滝行出来そうな感じではなくて、打たせ湯かって感じだけど!

ドドドドと井戸に水を注いでみながら、ツインズが戦闘態勢で待機。

飛び出してきたり……しないなぁ……?

結構なみなみ注いでみたけど……これいま注いだところだから浄化された水ではないよねぇ。

何が住み着いたんだろ?

なんとなくロン毛の白いワンピースの女の人かお皿数える人しか浮かばないんだけど…。

昼間だから出てこないかな。

あと可能性というか、井戸で思い当たるのは……



「家を守るのがヤモリで井戸を守るのがイモリだったよね」


家守(やもり)井守(いもり)


「うーん…気が進まないけど話も進まなくなるし試すか、沸かす」



さて、井戸水をそのまま沸かす方法。

まずは、小さめゴーレム準備しまーす。

なんとなく毬栗(いがぐり)をイメージしてみました。

それにマッチョな腕だけ生やしてみたら、ポケットに潜むモンスターに出てきそうな風貌。

サイズはサッカーボールくらいね。

強度はかなり硬めを意識。石ぐらい。

それをとりあえず10こほど準備します。

そして、土魔法を使って地面に穴を開けます。

はい、知ってる人はキャンプとか好きな人かなー?

ダコタファイヤーホールですよ。

ロケットストーブの要領でよく燃える。

そこに火魔法で着火!したら、毬栗ゴーレムに火の中に飛び込んで頂きます。

じっくりじんわりしっかり加熱。



「さてそろそろ……毬栗さん達ー、井戸にダイブしてくださーい」



ちょっと井戸から距離を取っておきますよ。

水蒸気がぶわっとくるのでね、確実に。



「おわー!」


『すっげぇ』



あれだ、なんかこんなお鍋あったなぁ……

ボッコボッコしてる、すごい

あっついかな〜……温泉ぐらいの温度にならないかな……

なんか蒸気でほんのり暖かいもんね、ここら辺まで。

これは……現実だとお肌しっとりつやつやになるやつですね、素晴らしい。



『ん?』


「んん?」



スチャッと武器を構えたツインズに反応して私も杖を掴んでスタンバイ

お?なんか…あら?これは毬栗ゴーレムがやいやいしてる感じだけど……



――ぎゃぁああああ――



ひえっなんだなんだ!?

漫画なら今の叫び声英語で書かれてそうなやつだね!?

ドンッと毬栗ゴーレムに抱えられて現れたのはそれこそトカゲっぽいような……カッパに似てるような……?

とりあえず土魔法で檻に収容。



「これなんだろ?」


「原因、か?」


「シスター来たな」



ライちゃんの言葉に振り返ればおどおどしたシスターが様子を伺ってて、とりあえず確認してもらおうかな。

するとなんと、これは違うのだとか。



「違うの!?」


「こ、こ、これは、この井戸の管理をしている、水妖さんです……」


「わお!ごめんね!?」



慌てて解放して回復魔法を……いやまて、回復魔法逆効果説ある?確認したらポーションの方が、と言われたので良かった確認して。


とりあえずポーションを渡して謝罪しておく。

ごめんね。本当に、申し訳ない……。


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― 新着の感想 ―
[一言] 温度的にかっぱーっぱるんぱつぱー とはいかないんですね。 しかも捕獲w
[一言] 管理してるの居るなら先にその事説明して、話を聞くべきじゃね?シスターさんよ?(これについては三人の行動は仕方がない)
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